2026.09.07
なぜ男女別サプリを作ったのか?「のみびと」開発ストーリー
前回の記事では、二日酔いのなりやすさに関わる体質的な違いについてご紹介しました。ただ、正直に言うと、「のみびと」を開発する中で私たちが本当に向き合うことになったのは、体質の違いよりもずっと悩ましい問題でした。それは、「そもそも、二日酔い対策の核となる成分に何を選ぶべきか」という、商品の土台そのものに関わる問いです。この記事では、殿方用・姫君用という男女別の設計にたどり着くまでの、少し遠回りだった開発の道のりをご紹介します。

最初に浮かんだのは「ウコン」だった

二日酔い対策サプリを作ろうと決めたとき、最初に頭に浮かんだのは、多くの方と同じく「ウコン」でした。飲み会の前後に摂るものといえばウコン、というイメージは根強く、企画の初期段階では「ウコンを主成分にする」という前提でほぼ話が進みかけていました。
ところが、成分について調べを進めていく中で、見過ごせない情報にぶつかりました。日本肝臓学会の学会誌に2005年に発表された調査(恩地森一ら)によると、健康食品による薬物性肝障害(健康食品が原因で肝臓に負担がかかってしまう症状)の報告例の中で、ウコンが原因とされたケースが全体の24.8%と、他のどの成分よりも多く報告されていたのです。もちろん、ウコンを摂ったすべての人にこうした症状が出るわけではありませんし、体質や摂取量による部分も大きいと考えられます。それでも、「毎日、安心して長く飲み続けてもらえるもの」を目指す私たちにとって、この数字は無視できないものでした。
正直、当時はかなり悩みました。ウコンは知名度も高く、あえて外すことは商品としての分かりやすさを手放すことでもあったからです。それでも、「せっかく作るなら、まず安心して選んでいただけるものにしたい」という思いが勝り、企画の一番最初の段階で、ウコンを候補から外すという決断をしました。
何十種類もの候補と、ひたすら試作を重ねた日々

ウコンという「分かりやすい正解」を手放した後は、正直、手探りの日々が続きました。二日酔い対策に関わるとされる成分を片っ端から調べ上げ、実際にいくつも試作品を作っては、社内はもちろん、実際にお酒を飲む機会が多い方々にモニターとして試していただく、ということを何度も繰り返しました。
「翌朝の感じ方はどうだったか」「飲みやすさはどうか」「続けられそうか」——一つひとつのフィードバックを集めながら、少しずつ候補を絞り込んでいく作業は、地道で時間のかかるものでした。それでも、実際に飲んでくださった方の率直な感想が、何よりの手がかりになりました。
最後に「アミノ酸」を選んだ3つの理由
数ある候補の中から、最終的にたどり着いたのが「アミノ酸」でした。理由は大きく3つあります。
①身近な栄養素
アミノ酸は、もともと私たちの体を作るタンパク質の材料そのものであり、普段の食事からも摂取している身近な栄養素です。特別な物質ではなく、体にとって基本的な栄養素であるという点は、「毎日でも取り入れやすいものにしたい」という私たちの思いと重なるものでした。
②吸収スピード
タンパク質は、消化酵素によってアミノ酸やペプチドに分解されてから吸収されます。一方、あらかじめアミノ酸の形で摂取した場合は、この分解の工程を経る必要がなく、小腸から直接吸収されると考えられています。飲み会という限られた時間の中で使っていただくことを考えると、この仕組みも選定の理由のひとつになりました。
③モニターの「体感」の声
理屈の上で優れていることと、実際に「良い」と感じてもらえることは、必ずしも一致しません。何種類もの試作品を試していただく中で、最終的に一番多くの「これは違いを感じる」という声が集まったのが、アミノ酸をベースにしたサンプルでした。データや理論だけでなく、実際に飲んでくださった方々の生の声が、最後の決め手になったのです。
男性の声、女性の声から見えてきたこと
アミノ酸という土台が決まった後も、モニター調査は続けました。その中で見えてきたのが、男女で「二日酔い対策に何を求めるか」が微妙に異なる、という発見でした。
接待や営業の飲み会が多い男性のお客様からは、「翌朝から大事な会議が入っていることがあり、本当は飲むペースを抑えたいのに、場の雰囲気でなかなか自分のペースを保てない」「結果として、翌日万全のコンディションで仕事に臨めない」という悩みが数多く寄せられました。二日酔い対策そのものよりも、「翌日のパフォーマンスに直結する切実さ」が、男性の声には強く表れていたのが印象的でした。
一方で女性のお客様からは、「翌日のスッキリ感」に加えて、肌の調子を気にする声が目立ちました。具体的には、「メイクのノリが悪くなる」「肌が乾燥する」「肌荒れが気になる」といった悩みです。前回の記事でも触れた通り、生理周期によって体調が変わりやすいという声も多く、「その日の自分の体調に寄り添える設計にしたい」という思いも強くなっていきました。
こうした男女それぞれの悩みの違いは、どちらが大変か、という話ではありません。断りにくい飲み会が続く中で「翌日への責任」を感じやすい男性と、二日酔いに加えて「翌日の自分」まで気にかける女性、それぞれが抱える事情に、真剣に向き合う必要があると感じさせられた瞬間でした。
「共通の土台」と「+αの個性」という設計思想
こうした発見を踏まえてたどり着いたのが、「土台は共通、+αで個性を出す」という設計の考え方です。
- 共通の土台:ここまでご紹介してきた経緯から選んだアミノ酸を、男女共通のベースに
- 殿方用の+α:活力サポートを意識した亜鉛・マカを配合
- 姫君用の+α:美容を意識したリポソームビタミンC・セラミド・CICAなど8種類の成分を配合
ウコンという「分かりやすい定番」を手放し、遠回りをしてでも一つひとつ確かめながらたどり着いた土台だからこそ、その先にある「+αの個性」も自信を持ってお届けできると考えています。
分包タイプにこだわった理由
もう一つ、開発の初期段階からこだわったのが分包タイプという剤形です。接待・営業で急に飲み会が決まる男性にも、女子会にバッグを持って行く女性にも、「持ち運びやすく、タイミングを選ばず使える」という点は共通して重要だと考えました。飲む前・飲んでいる最中・飲んだ後、どのタイミングでも取り入れやすい設計は、この分包という形だからこそ実現できたものです。
「殿方用」「姫君用」という名前に込めた思い
商品名に「殿方用」「姫君用」という、少し遊び心のある言葉を選んだのにも理由があります。ウコンを手放し、地道な試作を重ねた開発の裏側は、正直かなり真面目で泥臭いものでした。だからこそ、できあがった商品そのものは、パッケージデザインも含めて、お酒の席が持つ本来の楽しさ・遊び心を大切にしたいという思いを込めました。堅苦しくなりすぎず、それでいて中身はしっかり考え抜かれている——そんなギャップも、「のみびと」というブランドらしさだと考えています。
これから目指すこと
「のみびと」はまだ生まれたばかりのブランドです。分かりやすい定番に頼らず、一つひとつ確かめながら選んだアミノ酸という土台は、今後、殿方用・姫君用それぞれの成分やラインナップを見直していく際にも、変わらない軸にしていきたいと考えています。二日酔い対策という切り口から、一人ひとりが大切にしたい「+αの価値」に応えられるブランドを目指して、これからも育てていきます。
まとめ
「のみびと」がアミノ酸を土台に選んだ背景には、最初に考えていたウコンを、安全性への配慮から手放すという決断がありました。そこから何十種類もの候補を試作し、実際にお酒を飲む方々の声を集め続けた末にたどり着いたのが、アミノ酸という答えです。そして、その土台の上に、男性には活力サポート成分を、女性には美容系成分を組み合わせるという、男女別の設計が生まれました。次の記事では、そもそも二日酔い対策成分にはどのような種類があるのか、代表的な4系統を比較しながら詳しく解説していきます。
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ここまでご紹介してきた想いを込めた「のみびと」を、ぜひ一度手に取ってみてください。
参考文献
・恩地森一ら「民間薬および健康食品による薬物性肝障害の調査」肝臓 2005;46(3):142-148

